今の車であれば、「ラジオがついている」というより、カーナビに付属したオーディオシステム、もしくは、それにBluetoothを繋げれるようなカーナビゲーションシステムといったほうがいいでしょうか。
カーラジオの最も初期のものは真空管という、今のようなICなどの半導体ではなく、ガラスのチューブのようなもので動いていました。
当然、割れますし、耐久性も低い。とは言え、それが出た1950~1960年代とは、非常に経済的成長が目覚ましい時代だったので、一定期間使えればいいという考えでも成り立っていた時代であったかも知れません。
その後、トランジスタが実用化され、トランジスタの方が当然耐久性も高く、また、振動等についても強いため自動車のラジオはすべてトランジスタ・ラジオになってきました。
ちなみに余談ですが、トランジスタ・ラジオが出てしばらく後に8トラックカセットが登場します。これは「カセットテープ」ではなく、8トラックテープという小さなお弁当箱位のカセットをガチャガチャと、抜き差しするものでした。
ここまでがアナログの時代、とでも言うべきでしょうか。いわゆるチューニングダイヤルを回すと周波数を指し示す針が機械的、それは多くの場合、プーリーと糸よって動くものと、あと、機械的な周波数のプリセット機構があるのが標準的な状態でした。
それが1990年代に入るとデジタル式のラジオに変わっていきます。これは正直なところ、使いやすさよりは生産コストの意味の大きいのでしょう。
そして、現在言うまでもなく多くの車にははラジオどころか、先にも述べたようにカーナビが標準に近い状態で搭載され、しかも、それにスマートフォンが接続でき、スマホの音楽、スマホで受信したインターネットラジオなどを車のスピーカーから流す流す事ができる状態になっています。
もともとは娯楽や特別装備としてカーラジオはつけれていましたが、今は車を運転するにとっては欠かす事のできないカーナビゲーションに進化しました。
まだまだこれからも「カーラジオ」はエンターテイメントシステムとして発展していくのでしょう。
もしかすると、自動運転が本格的に実用化されれば、車の中で映画を楽しむも、しくは、車の中で仕事を行うための装備として全く新しい形に、さらに進化していくのかも知れません。